私の研究:「海水中におけるコロイド態生物起源ケイ素の生産と溶解について」‐博士課程 木山孔司

微細な藻類である珪藻は海洋中の一次生産に大きく寄与し、重いケイ酸質の殻をもつため他の植物プランクトンに比べ沈降速度が速く、海底に有機物を運ぶ役割を持つと考えられています。そのため、大気や海洋における炭素循環を理解するうえで重要です。

珪藻の特徴である、ケイ酸質の殻は生物起源ケイ素(BSi)と呼ばれ、これがどのように生産されるか、珪藻の死後、どのように溶解していくかは炭素循環にも密接に関わるため古くから研究されてきました。

私はBSiの溶解過程で粒子サイズの小さな、コロイド画分に入るBSiが一定量生成されることを実験によって示しました。海水中には様々な物質がコロイドサイズの粒子として存在しており、それらは、物質輸送や微生物との関係において大きな粒子や溶存している物質とは異なる役割をもつと考えられています。その中でコロイド態BSiがどのような働きを持つのか今後突き詰めていきたいと考えています。

現在は、なぜコロイドサイズで存在するのかについて調べています。そもそもBSiは物理・化学的な影響を大きく受けるため粒子サイズが小さくなるほど比表面積が大きくなり、どんどん溶解が加速していくと考えられてきました。しかし、一方で表面に有機物や無機物がつくことによって溶解が抑制されるとも言われており、私は有機物の付着によってコロイド態BSiの溶解が抑制されているのではないかと考えアミノ酸等の分析を行い検証中です。

この様な環境で分析準備をしています。

実験機材の一部

(D2 木山孔司)

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