活動報告:新青丸KS-16-18,KS-17-1研究航海レポート‐震災後の三陸沿岸生態系モニタリング

平成28年11月10日 ~ 平成28年11月17日に行われた KS-16-18次新青丸航海 と平成29年3月3日 ~ 平成29年3月10日 に行われたKS-17-1次新青丸航海についてレポートします。

 

観測海域: 三陸沿岸海域

航海の研究題目: 巨大津波による三陸沿岸生態系の攪乱とその回復過程に関する研究

主席研究員(氏名・所属・職名):   永田俊・生元素動態分野・教授

 

震災後の三陸沿岸生態系モニタリング

東北マリンサイエンス拠点形成事業(文部科学省)では、2011年の東北地方太平洋沖地震に伴う巨大津波が、三陸沿岸生態系に及ぼした影響や、震災後の生態系の回復過程についての調査研究を行っています。本航海はこの研究の一環として実施されました。調査は主に大槌湾・釜石湾(岩手県)と女川湾(宮城県)の湾内およびそれぞれの東方沖合に設定した定点で行われました。

 

浮遊生物(微生物を含む)と大型底生生物の群集組成や生物量の観測のほか、魚群の音響調査、水温、塩分、栄養塩類といった環境要因の観測を行いました。三陸沿岸生態系の回復・変化過程やその仕組みを明らかにすることを通じて、豊かな漁場形成メカニズムの理解が深まることが期待されます。

生物ドレッジで採取されたヒトデやナマコ(同位体分析に供します)

夕暮れの海に投入される採水器

各種化学成分分析のための海水サンプル処理が深夜まで続きました。

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